日本各地にアートの魅力を広めるべく、WALL SHAREを創業した代表取締役の川添さん。川添さんとはどのような人物なのか、アートにどのような思いを抱いているのか、といった情報をまとめてみました。
川添さんは大阪体育大学を卒業後、フォルクスワーゲンで新車営業マンとして活躍。全国セールス販売賞を3度受賞するなど、華々しい成績を残しています。その後はクラウドワークスに勤めたのち、ワンエイティ―を共同にて創業。2020年に、日本国内へのミューラル浸透を目的としたWALL SHAREを立ち上げています。
そんな川添さんは19歳の頃に日本語ラップにハマり、ミュージックビデオを通してストリートカルチャーであるグラフィティ(壁に描かれた非合法の落書き)と出会ったそう。社会人となり、海外旅行を楽しむ友人のSNSにもミューラルの写真がアップされており、「これを自分が日本で広められる立場になったら面白いのでは?」と思ったのが最初のスタートだったとのことです。
それだけでなく、川添さんは企業の構想を進めるうちに、日本のアート市場が世界と比べて遅れを取っていることを知りました。日本におけるアートは「難しそう」「ハードルが高そう」「分かりにくい」というイメージが先行しており、一部の人のみが楽しんでいるのが現状。まずはアートに触れるキッカケを作りたい、その手段としてのミューラルに可能性を感じ、WALL SHAREの設立を決意したのです。
WALL SHAREを設立したのち、「自分の変化で言うと、もっとミューラルが好きになっています」と話す川添さん。さまざまなアーティスト・企業とのコラボを通してミューラルを増やすことにより、喜んでくれる人が増えていることを実感しており、「もっと日本にミューラルを増やしていきたいという気持ちが強くなっています」とも話しています。
ちなみに、WALL SHAREを設立して1年目はちょうどコロナ禍であり、外にミューラルを描くということに誰もが消極的だったそう。しかし、今はコロナの影響も収まりつつあり「ミューラルを活用してくださる企業さんも増えて、注目度が上がってきているんじゃないかとも思います。ミューラル巡りをするグループができているなど、ポジティブな変化もあってとてもうれしいですね」と語っています。
今後、叶えたいことや目標を「ミューラルを死ぬまで増やし続けることですね」と話す川添さんは、1番の目標を「子どもたちにアートを届け続けること」としています。
以前、神戸プロジェクトのHITOTZUKIさんの作品を見た川添さんの息子(2歳)が、「大きいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!」と、体をそらしながら驚いていたそう(写真)。それを見て、「やはり大きいものは人を魅了するし、そこにアーティストのスタイルが重なれば、2歳の子どもも足を止めて感動する、そんなパワーがあると感じました」と、ミューラルの力を再認識したとのことです。
日本でアートに興味を持つ人を増やすのは難しいですが、アートに触れた子どもが大人になり、その循環で日本のアートがポジティブに変化していくのではないか、そんな夢を見ながら川添さんは今日もミューラルの魅力を伝え続けています。
ミューラルアートを広告などに取り入れたいと考えている方は、ぜひ一度川添さんの熱に触れてみてください。
壁の確保から、その場所・コンセプトに相応しいアーティスト選定、そしてアーティストが最大限クリエイティブを発揮できる環境作りを行うミューラルプロデュース会社。
アディダス、AVIOT✕アイナ・ジ・エンドなど、「ミューラル広告と言えば」で思い当たる多くのアートを手掛け、その数は2025年1月現在で170にものぼる。