ミューラルアートの広告効果はどうやって測定したらよいのか、具体的な方法について解説していきます。
「どうやって測定するか」をご紹介すると言いつつも、ミューラルアートに数字としての広告効果を期待して発注するようなケースはあまりないかと思います。
交通広告と同じようなものだと考えるといいでしょう。とはいえ導入するにあたり予算を通すためにある程度の数値予測が必要な場合もあるので、このページを参考にしてください。
ミューラルアートは物理的な空間に設置されるため、WEB広告のようにクリック数やインプレッションといった具体的な指標を計測するのが困難です。
ミューラルアートは視覚的にインパクトが強いため、通行人や観光客が写真を撮り、SNSに投稿するといった行動が期待できます。このSNSでのシェアやエンゲージメントを追跡することにより、ミューラルアートがどれだけ拡散されているかを測定することが可能です。
ミューラルアートが設置されている場所を訪れる人の数を測定することで、広告の効果を間接的に評価することができます。アートの設置後に通行量が増加しているか、訪問者がそのエリアでどのような行動をとっているかを調べることは、広告効果を判断するうえで重要なデータとなるでしょう。
ミューラルアートを見た人々に対して、「その広告がどれくらい印象に残ったか」「ブランドの認知に影響を与えたか」について直接調査することも、広告効果を測定するための方法です。とくに地元の住民や観光客を対象としたアンケートは、アートがどれだけ影響力を持ったかを確認するための、有効な手段と言えます。
ミューラルアートの設置後に、広告主の商品やサービスの売上、ブランド認知度がどのように変化したかを追跡することも、広告効果を測定する重要な指標となります。とくに、地域やオンラインでの売り上げ増加については、ミューラルアートによって引き起こされた可能性が大きいと考えられます。
ミューラルアートがメディアで取り上げられることにより、広告効果が間接的に増大する可能性があります。アート自体が話題性を持ち、地元の新聞・テレビ、ブログ・SNS、ニュースサイトなどで報道されることにより、さらなる露出が期待できるようになります。こうした露出については、広告効果を評価する上での重要な要素となるのです。
ミューラルアートにQRコードやAR(拡張現実)技術を組み合わせることで、広告効果の測定が容易になることもあります。QRコードを通じてWEBサイトや特定のキャンペーンに誘導したり、ARを使ってインタラクティブな体験を提供することで、具体的なクリック数や参加数を測定することができます。
冒頭でもお話したように、WEB広告や一般的な看板広告とは異なり、建物などの壁に直接描かれるミューラルアート。日本でも、新たな新商品・ブランドの周知や、企業プロモーションとしての活用が広がっています。
ミューラルアートの依頼者の多くは企業や自治体であり、その目的は広告効果。ビジネスで広告を打つのであればやはり数字は気になるところですが、実のところクライアントもあまり数字を求めていないのが現状。
「誰がどれだけ広告を見たか」「ミューラルをキッカケにどれだけ売上が伸びたか」といった数字よりも、SNSでの情報拡散や話題作り、地域貢献、アートやアーティストの支援などに重きを置いているクライアントが多いようです。
壁の確保から、その場所・コンセプトに相応しいアーティスト選定、そしてアーティストが最大限クリエイティブを発揮できる環境作りを行うミューラルプロデュース会社。
アディダス、AVIOT✕アイナ・ジ・エンドなど、「ミューラル広告と言えば」で思い当たる多くのアートを手掛け、その数は2025年1月現在で170にものぼる。